2018年9月6日AM3:07に発生した北海道胆振東部地震で、札幌市マンション在住家族の体験メモ記事です。
被災された皆様、ご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。そして、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
我が家は、幸いなことにマンションなのに断水にもならず、停電復旧もものすごく早く被害が少なかったです。
ただ、あの激しい”揺れ”を振り返ると、今でも恐怖を感じます。
こんにちは、札幌市マンション在住のケンさく(@kensaku358)です。
地震発生から7日経ちましたが、災害体験者として、地震発生からのことを簡単に振り返り、メモとして残しておこうと思いました。
タップできる目次
2018年9月6日午前3時7分59秒地震発生|北海道胆振東部地震
この夜は、妻が子どもたちと寝て私が一人で息子のベッドに寝てました。
恥ずかしながら、目を覚ましたのが地震発生からちょっと経過してから・・
緊急地震速報の音と”バーン”という大きな音で起きたのです。
起きたと言ってもベッドの上で放心状態・・恐怖も・・
そこに、妻が地震で閉まった扉を開けて様子を確認しにきてくれたところで、起き上がれました。
妻が司令塔
寝室は、倒れる家具などは置いてなく安全でしたが、妻が子どもたちに布団を被せ守りました。
- 地震が治まってからテレビを点け、震源地や震度を確認。
- 一人で暮らしているじいちゃん二人に電話して安否確認。
- 部屋の状況確認。
- 一人で住んでいるお向かいさんの安否確認。
妻が司令塔になり指示をだし、私と子どもたちが行動してました。
さすが!
(その後、地震を振り返った時、私が非難されたのは言うまでもありません・・)
札幌市は地震発生から約18分後に停電に!
停電もしなくて良かったな~と思っていた時に、停電発生!
この18分間には理由があったのです・・ブラックアウトまでの18分間、なぜ北海道全戸停電になったのか?などを電力自由化ブログ記事にまとめてます。
マンション共用部非常照明が点灯。
キャンプに使っていたランタンを取り出し明かりを確保。
断水が頭をよぎり、お風呂の浴槽や家中のバケツ、ボウルなど水を貯めれるものに水を貯めました。
妻は、避難準備を進めます。
その後、ランタンの明かりで床に落ちた本などをもとに戻す作業。
作業が一段落した後、
「停電いつ復旧するのだろう・・?」
ラジオの準備を怠っていたので、インターネットラジオやツイッターで情報収集。
この時、初めて北海道全域で停電しているとわかりました・・
同時に「おおごとかも・・」と。
不足物・不安なことの洗い出し
幸いなことに、電池、カセットガスコンロ、カセットガス、水、食料などは備蓄があったのです。
我が家は、週末買いだめ派で冷凍庫に肉もあり、お米も10kg残ってました。
ガソリンは満タンにしたばかり。
スマホ充電の備えをしていませんでしたが、車のガソリンが満タンなので車で充電できます。
2~3日位の停電であれば大丈夫な状態でした。
それでも、妻はモバイルバッテリーさえあればと・・コンビニにあるかな~とも。
日の出後余震の可能性あるのにコンビニへ
外が明るくなって窓から様子を見ると、信号が点灯していないはずなのに車が結構走っていました。
歩く人も朝5時にも関わらず、コンビニに向かっているのか普段以上に歩いている印象。
人の行動を見ていると不安になるのが人間心理。
余震がいつ来るかわからないのに、マンションの階段を下りて近くのコンビニの様子を伺いに行きました。
しかし、臨時休業中。コンビニを回っている様子の人をかなり見かけました。
マンションに戻り、地下物置にキャンプで使っているもう一つのランタンと単一電池を取りに。
その間、余震が・・
地下にいたのでやや恐怖を感じました。
安全第一ですから、不要不急な外出は控えるべきか?行動をすぐ起こすのが良いのか?
緊急的に生活物資が必要であれば、すぐさま行動を起こさないといけないようです。
コンビ二やドラッグストア、スーパーは大行列になったと報道がありました。
さらに、東日本大震災経験者さんの体験談でも「緊急に物資を手に入れたければ初動が大事」と書かれてました。
地震発生後の朝ごはん・昼ごはん
朝ごはんは、カセットガスコンロでいつも通りベーコンエッグをつくり、パンを焼き、ヨーグルトを食べれました。
いつも通りです。
昼ごはんは、妻が肉詰めピーマン用の肉を使い、肉団子汁をつくり、圧力鍋でご飯を炊き、塩おにぎり。
断水もなく水も確保できていましたし、カセットガスコンロがあったので、とてもありがたみを感じられた朝とお昼ごはんでした。
また、停電から約7~8時間後経過しているので、冷凍庫のアイスが溶け始めてきました。
「全部食べろ~」
という妻の号令に子どもたち大喜び!
ペロリと食べちゃいました・・
昼ごはん後は、スマホ充電を兼ねて車で近隣スーパーの状況を確認しに行くことに。
停電復旧は1週間・・という情報に不安がよぎる
午前10時か11時位になると、急にスマホの4G回線が繋がりにくくなり、ツイッターやネットを開くにも時間がかかるようになってきました。
情報を取得出来ずらい環境に・・
同じマンションの知り合い宅に行くと、テレビでは
「停電復旧は難しい・・約1週間かも」
ということを言っていると・・
急に不安がよぎりましたね。
停電復旧が1週間ではなくてちょっと安心に
「停電復旧は難しい・・約1週間」というテロップは、停電の原因となった苫東厚真火力発電所の復旧に1週間かかるという報道。
他火力発電所(砂川、音別、知内、奈井江)の運転を再開させ、9月6日より順次停電復旧させていくということでした。
テレビのテロップには、停電復旧まで1週間などと書かれており、紛らわしかったですね。
結局、9月6日13時35分に砂川発電所を再稼働し、札幌市の一部で停電解消。
これ以降、順次停電が解消されていきました(9/7 22時74%回復、9/8中にほぼ全戸回復)
街の様子・コンビニ・スーパーなど
近隣の様子しか確認できませんでしたが、大型スーパー、ドラッグストアでは、店頭入口で販売。
惣菜のみ30m~50mの行列になっていました。
トイレットペーパー・ティッシュなどはすぐに購入できました。
冷凍ピザは値下げして販売。
ドラッグストアでは、乾電池、カセットガスボンベは売切れ。
八百屋さんは、ほぼ通常の品揃えでバナナが大量に積まれてました。
鍋にして食べれる野菜を少々購入。
信号は、もちろん不点灯。交差点は譲り合いで運転という状態。
2018年9月6日午後16時頃停電復旧!
近隣の状況確認と車でのスマホ充電から家に戻りました。
車で見ていたワンセグテレビの情報で、砂川発電所の再稼働で札幌市でも停電解消されてくることを確認していたので、マンション共用廊下の照明を確認してました。
すると、照明が点灯したのです!
早速、落としていたブレーカーを上げると、我が家の電気が復旧。
向かいのお宅のブレーカーもあげてあげ一安心。
停電開始から13時間後で停電復旧。
なんとか冷凍食品もギリギリセーフ。早速スマホの充電をしました。
やはり、Wi-Fiが復活するとネット環境がよくなりましたね。
4G回線がつながりにくくなってましたのでありがたかったです。
この後は、テレビで情報収集し、まだ停電している知人へLINEで情報提供。
電力は少ないので、節電は意識するようにしてました。
子どもは、iPadで動画みたり、ゲームしたりして電子機器を満喫。
電気のありがたみがひしひしと感じられた時でした。
地震2日目・3日目について
ありがたいことに地震2日目・3日目は、ほぼ日常に近い生活ができました。
近隣スーパーも停電から復旧していましたので、店舗営業を開始していました。
開店から入場制限があり、長蛇の列に。
冷凍品・カップラーメン・パン類・惣菜品以外は、停電復旧が早かったので、ほぼ通常の品揃えになっていたように思います。
牛乳もこの時はありましたが、どんどん減っていきました・・
その後、牛乳は入手しずらい状況になりました。
地震発生後1週間以上経過した9月14日でも、近隣のスーパーでは牛乳一人2本までという状況でしたね。
他にも、卵1パック迄、納豆1個迄、400gヨーグルト1個までなどという状況。
実家に自転車で行く
私は、5キロ離れた実家の様子を見に行きました。
妻が作ったおにぎりとイカ大根を持って。
車で行こうと思いましたが、信号もまばらの点灯なので、万が一事故を起こしたら面倒と判断し自転車で行きました。
父の状況など聞いてきました。
実家の停電は続いており、9月7日21時30分頃復旧したと連絡がきました。
まだ、停電が続いている方が大勢いる中、我が家は7日夜に地震発生後始めてお風呂に入りました。
3日目は、ゲームばかりしている子供たちのため、図書館に行ったり、家の床拭き、窓拭き、トイレ掃除などをしてスッキリしましたよ。
この後は、防災用品やマンション住まいで気づいたことなどをメモしていきます。
キャンプ用品は防災(停電・断水など)に役立つ!心強かった・・
キャンプを6年前位から始めていたのですが、話題としてキャンプ用品は防災グッズにもなり安心だね~と言ってました。
実際に大停電を体験すると、本当にキャンプグッズが役立ち良かったな~と。
しかし、正直現実に起こるとは思っていませんでしたね。防災意識の甘さ・・(反省)
地震による停電で役立ったキャンプグッズ
実際に役立ったキャンプグッズとしては、
- ランタン
- カセットガスコンロ
電池、カセットガスの在庫も揃っていました。
我が家では、活躍しませんでしたが、寝袋、テントも親類・知人を呼んだ時などに役立ちます。
水タンクも役立ちますものね。
やっぱり、キャンプグッズやキャンプ経験は防災に役立つと実感しました。
防災備蓄などで幸運だったこと
我が家の防災備蓄などで幸運だったことがたくさんありました!
- カセットガスが7本も備蓄していた(キャンプ悪天候のため中止が続いてた)
- ランタン用の単一電池も備蓄があった。
- お米も10kgの備蓄があった。
- 週末買いだめ派なので食材も2~3日の備蓄があった。
- ガソリンも満タンにしたばかりだった。
- マンション10階以上に住んでいるのに断水しなかった。
- 娘の虫歯治療を前倒ししていた(最初の予約は9/6)
- 子ども二人が小学生でオムツなどの心配がなかった。
- 過ごしやすい季節だった。
- 食器棚から脱落してなかった。
水があり、火も使え、食材の備蓄もあったことで極端に不安になることはありませんでした。
そのおかげか、子どもたちが不安になる様子もなく良かったです。
防災意識が甘い中、幸運としか言いようがありません。
防災備蓄などで不安だったこと
不安になったことも少しありました。
- 電池式ラジオを買ってなかった。
- スマホ充電する選択肢が車でのUSB充電しかなかった。
- 避難時持ち出せる飲料水が500ml✕6本しかなかった。
ラジオがないと、携帯電波が弱まってしまったので、情報入手に困りました。
ラジオを買おう買おうと言っていたのに、結局買わなかったことを反省しています。
スマホ充電は、様々な方法を準備しておくことが必要です。やはり安心します。
車での充電もカーオーディオからUSB充電しかできず、ほとんど充電できませんでしたので。
お水も断水しなかったので良かったのですが、断水していたら焦っていたでしょう。
防災備蓄などで購入が必要なもの
購入するものをまとめました。
- 手回し+ソーラー+電池式ラジオ
- 電池各種
- カセットガス
- モバイルバッテリー
- カセットガスストーブ
- 飲料水
- 緊急用トイレ袋
- 給水袋・タンク
- シガーソケット式コンセント(車用)
取り急ぎ、購入していきます。
冬の暖房対策は、今後の電力状況によってもっと増強していかなくてはならないかもしれません。
さらに、避難用防災用品も随時見直して揃えていきます。
防災時マンション住まいで気づいたこと
我が家は、マンション10階以上に住んでます。
マンション住まいで気づいたことをメモしていきます。
直結増圧給水方式で給水ポンプ使用なのに断水しなかった
我が家のマンションは、直結増圧給水方式です。
受水槽はありません。
給水ポンプを使って、高層階に水を送るシステムなので、停電になると断水になるはずです。
札幌市内のマンションが断水になったのは、直結増圧給水方式で給水ポンプが作動しなかったからです。
では、なぜ我が家は断水しなかったのか?
現在、調査中です・・
幸運だったのは間違いないのですが、今後また停電した時などの参考に知っておきたいところ。
私の予想|マンションが断水にならなかった理由
素人が調べた上での予想を書きます。
- バッテリーがある給水ポンプ使用。
- 配水管圧力で直接給水できた。
- 神様の力・・
バッテリー電源から給電されて給水ポンプが作動したとしても、13時間も持たないのでは?
給水ポンプにバイパス管があり、停電でポンプ停止しても配水管圧力で直接給水ができたのか?10階以上でも?
マンション管理会社に聞いてみます。
マンション管理人さん、管理会社に聞いてほぼ正解と思われる回答を得られた記事を書きました。是非、お読みください。
駐車場が平置きなので停電でも車にすぐ乗れた
マンション駐車場が平置きなので、すぐに車に乗れるので良かったです。
機械式だと、停電で操作できないので車を出せないですし、車でのスマホ充電などもできなかったと思います。
停電すると当然エレベーターは使えません
マンションにエレベーターはあたりまえ。当然ながら、停電になると使えません。
階段を使っての上り下りです。
もし、断水していたら・・水を確保できても階段の上りが大変でした。
高齢者になるともっと大変です。
庭がないのでバーベキューは無理
停電でIHが使えない、カセットガスコンロもない、冷凍庫の肉が解凍され食べれなくなる。
庭で炭をおこし、バーベキューという家庭も多かったということも聞きます。
しかし、マンションには1階でない限り庭はありません。
バーベキューができません。
物置が地下
戸建てのように車庫・物置がすぐにあるわけではありません。
我が家の物置は、地下にあります。
キャンプグッズなどは、階段で取りにいき持ってくるしかありません。
高層階住まいの高齢者は大変です。
同じ地域なのに停電復旧に差が出る理由
我が家のマンションが停電復旧したのに、隣の裏にあるマンションは真っ暗。
こんな状況が札幌市内で起きていました。
北海道新聞でも報道されてましたが、同じ自治体内でも停電復旧に差がでるのは、
病院や交通事業者、通信事業者、官公庁など公共性の高い重要施設への通電が優先される施設と同じ配電線上にあるかどうかで、住宅などの復旧の早さが異なる場合がある。
引用元:北海道新聞朝刊 2018年9月8日 3面総合
幸運なことに我が家は、公共性の高い重要施設と同じ配電線上だったのです。
万が一の事態に備えるという意味では、マンション・家選びをする時、頭の隅に置いておくことも必要かもしれませんね。
もし、地震と停電が真冬だったら・・不安と備えが重要
幸運だったこととして書きましたが、暑くもなく寒くもない季節だったのが幸いでした。
これが、真冬だったら・・
家での暖房がなくなり、体力が奪われます。
水・食材などの生活物資を買いに行き、行列に並ぶとなると・・
ましてや子どもを連れて並ぶことはできなくなります。
暖房対策も考えなくてはいけませんね。
ポータブル灯油ストーブは、灯油を確保しなければなりません。
マンションで灯油を個人的に備蓄することはできないです。
我が家は、カセットガスストーブを購入しました。
届いたらレビューします。
いずれにしても、何日も電気が使えないとなると・・恐ろしい・・
発電設備、エネルギーについての建設的かつ積極的な議論を期待します。
【最後に】地震による停電「北海道ブラックアウト」を体験して
地震の揺れに驚き、恐怖と不安。
北海道全戸が停電となる非常事態。
いつ何が起きるかわからないということを身をもって体験しました。
被災は他人ごとではありません。
備えあれば憂いなし!
しっかり、防災意識を高めていきたいと思います。
- 地震死者41人(9月10日安否不明者全員見つかり捜索終了)
- 約2,000人が避難生活(9月10日時点)
- 停電ほぼ復旧(9月9日午前0時時点)
- 断水6,000戸(日高・胆振管内中心。9月10日時点)
- 通常時より2割節電目標という節電要請(9月14日まで)
- 苫東厚真火発完全復旧11月以降まで
- スーパー品薄ほぼ解消9月14日にも
9月12日時点で、だんだんと日常に戻りつつあります。
しかし、余震も続いており、現在運転している火力発電所は、老朽化している状況。
いつ緊急停止して、また停電という状況になるかわからない綱渡り状況です。
発電所復旧現場では、厳しい環境が続いてます。作業員の方の努力とプレッシャーは計り知れません。
節電をしっかりして、良いニュースを待つしかありません。
日記的メモ記事を最後までお読みくださり、ありがとうございました。
※まったく地震関連の写真を撮影できてませんでした・・(ブログ書きなのに)